コミュニケーション能力の本質。
ここ最近、学生さんをはじめとし、若手のビジネスマンのコミュニケーション能力の低下が凄く気になります。お勉強ができる事とコミュニケーション能力はまったく連動しないのはもちろんのこと、自分がコミュニケーション能力が高いと思っている人ほど「コミュニケーション能力の本質を知らないのでは?」と思ってしまうことが多いんですよね。プレゼンが上手いことがコミュニケーション能力の全てではないと思うのです。
籾倉的には、コミュニケーション能力って大きく7つにわかれると考えています。
モノゴトをうまく進めることができる人は、たいていの場合においてこの7つが上手い人かなと思います。
・ロジカルシンキング力
焦ると頭の中でこんがらがって、伝わらないことが多い若者の一番の弱点。
相手に伝える前に、物事を事象に分けて整理し、組み立てる力。
これは口頭で話すことだけではなく、各種プレゼン内容を、画面化/資料化
する力もその中に含まれると思っています。
・プレゼンテーション力
相手にわかりやすく、スピーディーに、的確に伝える力。
資料化する力も大切ですが、抑揚をつけてドラマチックに口頭で相手に対し
お話しする力もあわせて大切。
・ファシリテーション力
文字通り引き出す力。相手があまり話さない人の場合、自分が持っている
「知識のカケラ」や「五感でつかんだその場の情報」をフルに生かし、
投げかける質問を巧みに変化させる力。もっとも難しいとは思いますが、
非常に重要な能力と考えています。
・ヒアリング力
実はコミュニケーション能力で一番大切なのは聞く力。
相手と会話が成立しないと感じる場合のほとんどは、ひとりよがりで相手
の話に耳を傾けてないことがしばしば。またバーバルなものだけではなく、
頷きや瞬きに代表されるノンバーバルなものを掴んで、場の空気を包む力
はここに当てはまるのではないかと。
・ネゴシエーション力
モノゴトを成し得ようとするときに、社内だけにとどまらず、関わる全ての
方々と駆け引きする交渉力がかなり大切。
勝つか負けるかではなく、相手が求めるものと自分が欲しいものの接点を
探す力が大切であり、少なくとも関係を壊すことなく、お互いにとってより
良く実現可能な賢い合意を効率よく得る力ですね。
・コーチング力
なかでも「褒める力」がもっとも大切だと考えております。
どんな小さなことでも相手をリスペクトし、テンションを引き上げる力は
リーダシップをとる上でに非常に大切なもの。目配り・気配り・心配りを
が肝ですね。
・ディスカッション力
自分が持っている答えを一方的に伝えるのではなく、わざと投げかけて、
答えをすぐに出すのではなく、本質に迫る会話の場を創りだす力も大切。
仲間の力の本質を引きだす力があると百人力だと。
このあたりをそつなくこなされている先輩方との会話はかなり気持ちいいです。
そんな瞬間は時に「自分もまだまだだなー」とさらにコミュニケーション能力を鍛えたいと強く思います。