【こんな時代だからこそ】大切にしなければならないもの

陽はまた昇るっていう映画をご存知ですか?
陽はまた昇る
この映画、本当に元気がでます。ビクターがVHS(ビデオ・ホーム・システムの略)を開発し、全世界標準規格に押し上げたリーダーシップは、とても有名な話ですが、その背景にある不屈の志は、リーマンショック以降の全世界不況の今、大切にしなければならないものが多くつまっています。
その志、全てが実名でないものだったりしますが、西田俊行さん演じる「故 高野鎮雄(元ビクター副社長) さん」の奇跡の軌跡をまとめた映画がこの「陽はまた昇る」っていう映画なんですよね。

高野さんは当時、左遷事業部やお荷物事業部って言われていたVTR事業部に左遷配属され、持たされたミッションは200人に及ぶ工場関係者すべてを解雇してこいというもの。心優しい高野さんは思い悩み、彼らへの餞別として趣味の盆栽を人数分用意し、それを配ってお別れをしていこうと考えます。
しかし、高野さんはそこで思い直します。とても若く志の高い技術者が集まっていたこの事業部のメンバーとの面談をスタートするにつれ、やはり彼らをリストラをすることができない自分に思い悩みます。
そこで、高野さんは人生をかけた一大決心をします。かねてからの夢だった「ホームビデオを家庭に1台づつ普及させる」 という開発をこのメンバーとやりたい、そして日本の未来を創りたいと。そのプロジェクトは本社に全く内緒でスタートします。一部、事業部内の人間からは否定的な意見もでたようですが、熱き血潮はそれをも巻き込み、4年の歳月をかけ、VHSの原型を完成させます。
画像クオリティーにこだわり過ぎたソニーのβと違い、商品としてのニーズに対するコンセプトがしっかりしていたVHSは、本当に素晴らしかったようです。野球中継やTVでの映画放映、ドラマなどの録画ニーズが2時間であることを明確化し、それをクリアする徹底した商品設計。
ソニーのβ形式が先に市場に出る中、VHSの有用性をソニー以外の様々な家電メーカーに紹介&公開をしてまわり、その思いが通じで松下幸之助さんにも認められ、世界のナショナル(現パナソニック)ブランドでも世に広がっていきます。松下幸之助さんは、「ソニーのβは100%の完成度やが、VHSは150%でんな」とおっしゃっり、自社開発技術を捨て、VHS技術を後に爆発的なヒット商品になる「マックロード」に搭載することを決めたそうです。
結果、事業部のメンバーの解雇は全くなく、高野さんは左遷されていた身分だったところから、副社長まで昇進されます。
退任後の2年ののち、ガンで他界された高野さんの棺を乗せた車が、その事業部(=工場)に立ち寄った際、全工員&技術者が心から感謝をこめて横断幕と言葉を送ったそうです。
名実ともにミスターVHSの高野さんは、本当に志高い知勇兼備の素晴らしい方だったんですね。奥様はまだ存命のようで、リストラの時に渡すはずだった盆栽はまだ元気にご自宅で育っているようです。(合掌)

営利目的で集まったメンバーの集合体が=企業という形態である以上、目先の利益も大切ではあります。しかし、そこに志があるならば解雇などせず、メンバー一丸となって新規事業であったり、新商材であったり、なんでもできるはずです。

企業=志の集合体

チームネクスゲートは、この考えをもって、日本の景気の好転の一躍を担う存在でありたいと思います。
みなさんもこの映画、もう絶版になっているようなで、アマゾンなどの中古屋さんで手に入れてみてください。本当に感動しますよ!
さ、今日も一日がんばりましょ☆

“【こんな時代だからこそ】大切にしなければならないもの” への1件の返信

  1. はじめまして。
    貴重な、情報ありがとうございます。
    私も、今年で定年退職を迎えました。
    高野さんに倣い、今さらという感はありますが、ようやく
    私は最近、盆栽を始めました。
    ただ、これまで都会暮らしでしたので
    あまり恥ずかしながら植物を育てたことがなく
    この年で、教室に通うのも恥ずかしいということで、
    独学をしています。
    盆栽の世界で、ちょっと有名?な藤田さんが通信講座を出されたらしく、
    私もテキストやDVDを見て、家でコツコツと学んでいます。
    http://bonsai-jyotatu.com/
    まだまだ、出品するのも恥ずかしい
    縁日盆栽ですが、早く上手くなりたいと思います。

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